スプロケット交換

エストレヤFEのスプロケットはフロント15T/リア40Tで二次減速比2.666ですが、この組み合わせになったのは2014年式以降で、それまではフロント15T/リア38Tで二次減速比2.533でした。なぜ2014年モデルから変更されたのかは謎ですが、エストレヤのスプロケットをフロント15/16T、リア38/40Tの4通りの組み合わせで乗ってきましたので、それぞれのインプレをご紹介します。(個人の感想です)

フロント15T/リア40T(2014年式以降標準)

エストレヤFEに乗ってまず感じたのは、スタートして60kmの巡航速度に達するまで、1速から5速までシフトアップがせわしなく、まるで原付二種に乗っているかのような印象でした。評判のトコトコとした鼓動感を感じることも少なく、町中であっても山道であっても、巡航はトップ固定でシフトダウンする必要もほとんどなく、なんて乗って面白くないバイクだろうと感じていました。

フロント15T/リア38T(これまでのエストレヤ標準)

2014年式以降でリアスプロケットが38→40Tに変更されたことを知って、すぐに38Tへ変更してみました。チェーンはそのままで交換可能ですが、アクルスシャフトを1cmほどリアへ移動調整してチェーンを張る必要がありました。乗ってびっくり、あまりの豹変ぶりに驚きました。スタートして60kmの巡航速度に達するまで、ガチャガチャとせわしなかったシフトアップが、一呼吸おいてからのゆとりのあるシフトアップになり、なによりもトコトコとした鼓動感が体感で3割ほどアップし、乗っててむちゃくちゃ楽しく、心地よく感じるようになりました。この乗り心地こそが評判のエストレヤの乗り味なんだとすぐに理解しました。

フロント16T/リア38T

 リア40→38Tへの変更に味をしめて、さらなる鼓動感のアップを期待してフロント15→16Tへ変更しました。フロント16Tのスプロケットは、ダンパー付きのゼファー用の純正品を選びました。スタートしてからの加速感は感じるほど変化ありませんでしたが、肝心の鼓動感がアップするどころか逆に弱くなってしまいました。巡航は頻繁にシフトダウンが必要になり、快適性と鼓動感が失われて、予想に反して乗ってて楽しくないバイクに変わってしまいました。

フロント16T/リア40T

F15/R38Tへ戻してもよかったんですが、せっかくなのでF16/R40Tも試してみようと変更しました。この組み合わせではアクルスシャフトを標準の位置より1cmほど前に調整する必要がありますが調整可能な範囲で問題はありません。二次減速比は2.5で、F15/R38の2.53と大差なく、乗ってみての印象も同様でした。ただし、フロントスプロケットの着脱に少々コツがいるようになります。

結論

2013年式以前のエストレヤであれば、F15/R38Tを変更するメリットはないかと思います。2014年式以降のエストレヤの場合は、リアを40→38Tへ変更するか、あるいはフロントを15→16Tへ変更するか、どちらかへの変更をオススメします。チェーンの伸びシロを確保するという観点では、フロントを交換するほうが良さそうですが、520のシールチェーンだと1万km程度ではほとんど伸びませんので、チェーンの伸びを気にする必要はないかと思います。チェーンやスプロケットの着脱のしやすさ、および軽量化の観点から、リアを40→38Tへ変更する方をオススメします。